住居確保給付金とは?対象・申請前に確認したいことをわかりやすく解説

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「来月の家賃、払えるだろうか」「このままだと家を出ないといけないかもしれない」——そう感じているとき、頭の中は不安でいっぱいになりますよね。まず知っておいてほしいのは、家賃の支払いが難しくなった人を支えるための公的な制度がある、ということです。

その一つが「住居確保給付金」です。これは、離職や収入の減少などで住まいを失いそうな人に、家賃相当額を支援する制度です。ただし、誰でも必ず使えるわけではなく、収入や資産などの条件があります。条件や金額、期間は自治体によって運用が違うため、最終的には必ずお住まいの窓口で確認することが前提になります。

この記事では、「自分は対象になりそうか」をざっくりつかみ、相談に行く前の準備ができるように、制度のポイントを整理します。むずかしい言葉はできるだけかみくだいて説明するので、気持ちを少し落ち着けながら読み進めてみてください。

目次

住居確保給付金とは?まずは制度の全体像から

「家賃の不安」から「自治体・自立相談支援機関へ相談」し、「貸主等へ家賃相当額を支給」して住まいを守る流れを3ステップで示した図解
住居確保給付金は、相談窓口を通じて家賃の支払いを支える制度です。

住居確保給付金は、「生活困窮者自立支援法」という法律にもとづいて、全国の市区町村が実施している制度です。離職・廃業や収入の減少などで、住まいを失った、または失うおそれがある人に対して、家賃相当額を一定期間支援します。

ポイントは、支援されるお金が自分の口座に振り込まれるのではなく、自治体から大家さん(貸主・不動産仲介業者等)へ直接支払われることです。これは、支援が確実に家賃の支払いに充てられ、住まいを失わないようにするための仕組みです。

2025年4月からは制度が見直され、これまでの「家賃補助」に加えて、家計改善のために必要と認められる場合、家賃の負担が重い人がより家賃の安い住まいへ引っ越すための「転居費用補助」も新しく設けられました。ただしこの記事では、まず「今の家賃が払えない・払えなくなりそう」という人に関わりの深い、家賃補助のほうを中心に説明していきます。

なお、困ったときに使える制度は住居確保給付金だけではありません。家賃以外も含めた全体像は、お金がないときに使える支援制度まとめで確認できます。

「申請すれば必ずもらえる」制度ではない(対象の整理)

ここが、いちばん大事なところです。住居確保給付金は、申請すれば誰でも受け取れる制度ではありません。いくつかの条件をすべて満たす必要があります。

おおまかには、次のような条件です(自治体によって細かい基準は異なります)。

  • 住まいを失った、または失うおそれがある
  • 離職・廃業から2年以内、または、自分の都合とは言えない理由で収入が減り、離職・廃業と同じくらい厳しい状況にある
  • 世帯の収入が、自治体の定める基準額以下である(収入要件)
  • 世帯の預貯金などの資産が、一定額以下である(資産要件)
  • 仕事を探す活動を行う(家賃補助で、求職を前提とする場合)

かつて新型コロナの影響が大きかった時期には、申請しやすいように一部の条件がゆるめられたり、特別な取り扱いがあったりしました。ですが、その時の特例の多くはすでに終了しています。古い情報のまま「条件はほとんどないらしい」と思い込まないよう、注意してください。今の制度がどうなっているかは、必ず最新の案内で確認するのが安心です。

対象外・確認が必要になりやすいケース

次のような場合は、対象外になったり、別の確認が必要になったりすることがあります。

  • 預貯金など資産が、自治体の基準を超えている
  • 世帯の収入が、基準額を上回っている
  • 求職活動の要件を満たすのがむずかしい(家賃補助で求職を前提とする場合)
  • すでに似た目的の給付を受けている

これらはあくまで「こういう場合は確認が必要」という目安です。自分が当てはまるかどうかは、自己判断であきらめず、窓口で相談して確かめるのが確実です。「ダメかもしれない」と思っていた人が、相談したら対象だった、ということも実際にあります。

もらえる金額・期間はどれくらい?(断定はできません)

「金額・期間は自治体確認」として、支給額の上限、原則3か月、延長で最長9か月、対象外費用への注意を4つのカードで整理した図解
支給額や期間は全国一律ではないため、自治体や窓口での確認が必要です。

金額や期間は、お住まいの地域や世帯の状況によって変わるため、「全国一律でいくら」とは言えません。ここでは考え方だけ整理しておきます。

金額の考え方

支給される額は、自治体ごとに決められた上限(生活保護制度の「住宅扶助」の基準額が目安になります)の範囲内で、家賃相当額が支払われます。世帯の家賃額や収入によって金額は変わり、共益費・管理費・駐車場代などは対象に含まれないのが一般的です。

期間の考え方

支給期間は原則3か月です。就職活動などの条件を満たせば延長でき、最長で9か月までとされています。ただし延長は自動ではなく、その都度自分で手続きをして、条件を満たしているかを確認される点に注意してください。手続きを忘れると、その時点で支給が終わってしまうこともあります。

繰り返しになりますが、上限額・対象・期間は自治体や状況によって変わります。必ず最新の情報を、お住まいの窓口で確認してください。

相談先はどこ?「自立相談支援機関」が入口

「家賃が不安」「市区町村の窓口へ」「自立相談支援機関」「状況整理・制度確認」の4ステップで相談の流れを示した図解
家賃に不安があるときは、市区町村の窓口から相談先につながれます。

相談先は、お住まいの自治体にある「自立相談支援機関」です。市区町村の福祉の窓口や、社会福祉協議会などが担当していることが多く、名称は地域によってさまざまです(「くらしごと相談室」「総合相談窓口」など、地域ごとに呼び名が違います)。

「どこに相談すればいいかわからない」というときは、お住まいの市区町村の役所に「生活が苦しくて、家賃のことで相談したい」と伝えると、担当の窓口を案内してもらえます。

相談の申し込み方や当日の流れについては、家賃が払えないときの相談先と手順で具体的に説明しています。あわせて読むと、動き出しやすくなるはずです。

家賃を滞納する前に相談したほうがいい理由

つらいときほど、「もう少し待ってもらおう」と先延ばしにしてしまいがちです。でも、実際には、滞納が進んでからより、滞納する前のほうが、取れる選択肢が多く残りやすい傾向があります。

早めに相談しておくと、制度が使えるかどうかの確認だけでなく、家計全体の立て直しまで一緒に考えてもらえることもあります。「まだ大丈夫」と思える段階で動くことは、決して大げさなことではありません。

申請・相談の前に用意しておきたいもの(チェックリスト)

相談や申請をスムーズに進めるために、次のような情報・書類を手元にそろえておくと安心です。自治体によって必要なものは異なるので、最終的には窓口の案内に従ってください。

  • 収入の状況がわかるもの(給与明細、年金など公的給付の証明 など。控除される前の額がわかるものが必要な場合があります)
  • 家賃額がわかるもの(賃貸借契約書 など)
  • 雇用・離職の状況がわかるもの(離職票、廃業や休業がわかる書類 など)
  • 預貯金がわかるもの(通帳 など)
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード など)

書類がすべて完璧にそろっていなくても、まずは相談だけでも大丈夫です。「これで合っているのかな」と不安なまま一人で抱え込むより、窓口で一緒に確認してもらうほうが、結果的に早いこともあります。

借金で家賃を払う前に、まず相談を

家賃を払うために、カードローンや後払いサービスでお金を借りようと考える人もいます。その気持ちは、とてもよくわかります。ただ、借りて一時的にしのいでも、翌月以降に返済が重なって、かえって苦しくなってしまうことがあります。

家賃の支払いに困っているときは、まず公的な相談先に話してみることをおすすめします。住居確保給付金が使えるかどうかの確認だけでなく、ほかの制度や家計の見直しまで含めて、選択肢を一緒に整理してもらえます。

家賃以外の支払いも厳しいと感じるときは、お金がないときに使える支援制度まとめもあわせて確認してみてください。

制度に頼りつつ、家計の立て直しも少しずつ

住居確保給付金は、生活を立て直すまでの「時間」をつくってくれる制度です。支援を受けている間に、毎月の支出を少しずつ整えておくと、支援が終わったあとの生活も安定しやすくなります。

無理のない範囲で始められる家計の見直しは、別の記事でも紹介しています。

どちらも、「今すぐ全部やる」ではなく、できるところから少しずつで大丈夫です。

まとめ:まずは状況を整理して、早めに相談を

住居確保給付金は、家賃の支払いが難しくなった人を支える、頼れる制度の一つです。ただし、誰でも必ず使えるわけではなく、収入・資産・求職活動などの条件があり、金額や期間も自治体によって運用が違います。

だからこそ、大事なのは次の4つです。

  1. 自分の状況を整理する(収入・家賃・離職や収入減の事情・預貯金)
  2. お住まいの自治体・自立相談支援機関に相談する
  3. 必要な書類や情報を準備しておく
  4. 家賃の滞納を放置せず、早めに動く

不安なときは、「自分なんかが相談していいのかな」と感じてしまうかもしれません。でも、こうした制度は、困ったときに使うためにあります。一人で抱え込まず、まずは窓口に一歩、声をかけてみてください。

※この記事は制度のおおまかな内容を整理したものです。対象条件・支給額・期間・必要書類などの最新情報は、必ず厚生労働省や、お住まいの自治体(自立相談支援機関)の案内でご確認ください。

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